増田法律事務所
弁護士 増田泰宏(群馬弁護士会所属)

027-388-1521

メールでお問い合わせ

TOP

NOTE 覚え書き

【解決実績】狭路でのすれ違い接触事故の過失割合を争った事案(無過失での和解成立)

覚え書き

NOTE

  • 交通事故解決実績
  • 物的損害

【解決実績】狭路でのすれ違い接触事故の過失割合を争った事案(無過失での和解成立)

2020.08.06

(事故概要)

狭路でのすれ違い接触事故の事案/事故直後に全面的な賠償提案あり/事故届出なし

 

(相談内容)

狭い道路でのすれ違いの際に対向車とミラー同士が接触した。こちらは停止中で無過失であると思う。

当初こちらの無過失を相手も認めて支払いを約束していたので、事故届出をしていなかったが、今になって支払いを拒絶されたので何とかしてほしい、というご相談でした。

 

(方針と経過)

 

交通事故の現場で、一方が支払い約束をして警察への届出がなされていないことがありますが、このような処理は後々もめることがあるのでお勧めしません。

 

まず、きちんと事故の記録をとるために、相談にいらしたあとすぐに警察への届出をしていただきました。

事故の当日でなくても、あらかじめ警察へ連絡して、場合にはよっては当事者双方が出頭して事故の届出をすることができます。

 

狭路でのすれ違いの際の接触という事故ですので、具体的な事故態様がわからない通常の事案では双方に注意義務違反が認められることが多くなります。

こちら側が止まっていた、と主張をしても相手から動いていた、と言われれば停止状態の立証が必要になります。

事故態様の立証のために、多くの事案ではこれまで裁判所での尋問手続きが必要となって、当事者の方の負担が小さくありませんでした。

 

しかし、近年、ドライブレコーダーの普及で、事故時の映像の一部が客観的に残存するようになり、事故態様自体の立証の方法が変化しつつあります。

この事案でも、ドライブレコーダーが残っていました。

新しい自動車では、他の車両との接近状態によってアラーム音がなるものもあり、その事案ではそのような事実も確認でき、こちらの停止状態と相手方の具体的動静を確認することができました。

 

(ポイント)

 

事故の態様ごとに、目安となる基本的な過失割合が存在していますが、今回の事案は、確認できた事故状況から議論を始めることができ、依頼者が事故を防ぐ可能性がなく、相手車の不注意の度合いが極めて大きいことが確認されたことで、無過失での和解を行うことができ、修理費用全額を補填することができました。

 

もちろん、無過失の立証ができれば相手方への支払いも必要がなくなります。

 

定型の過失割合は、一つの基準にはなりますが、絶対に正しいというものではありませんので、具体的事案でのご不満は一度ご相談いただくのがよいかもしれません。

 

群馬県高崎市飯塚町1124 増田法律事務所

 

弁護士 増田泰宏

記事一覧へ