増田法律事務所
弁護士 増田泰宏(群馬弁護士会所属)

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交通事故を弁護士に依頼する理由

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交通事故を弁護士に依頼する理由

2020.04.14

交通事故の当事者になった方は、どうして弁護士に依頼するのでしょうか。私自身、最初に勤めた法律事務所が保険会社側の事件を多く扱う事務所であったため、今では弁護士が交通事故を扱うことに違和感がありません。しかし、それまで交通事故が弁護士の仕事、という認識はほとんどありませんでした。

交通事故の依頼者の方とお話していると、知り合いや保険会社に勧められたから「何となくお任せします」という方がかなりの割合でいらっしゃいます。とりあえず専門の人を紹介されたから意見を聞いてから解決したい、自分はよくわからないのでお任せしますという方々です。

他方、自分で対応するより(あるいは加入する保険会社に任せておくより)も弁護士に依頼して対応してもらったほうが得をするらしいという情報を見たり聞いたりしたので、というお問い合わせの方も確実に増えているように思います。

インターネットの普及により、あるいは弁護士の情報発信により、事故にあった方がこういった情報に接する機会が増えているのは確かなようです。一時、過払金請求のコマーシャルで目にすることが多かった法律事務所のウェブサイトなどを見ると、弁護士が介入すると、最終的な解決に受け取る金額が増えるらしい(傷害慰謝料の裁判基準と任意保険会社基準、自賠責の基準が異なる説明などを交えて)という情報が大きく記載されています。

加えて、自動車の任意保険の契約時に、弁護士費用特約の加入をされている方が増え、少額の争いでも弁護士に依頼しやすくなっていることも要因としてあげられると思われます。交通事故の賠償請求を弁護士に依頼した場合、その費用は本来、請求者(依頼者)の側の負担となります。ご相談者の皆さんは、加害者が負担しなければおかしい!とおっしゃいますが、裁判をしても回収できる弁護士費用は請求額のほんの一部です。

しかし、交通事故の弁護士費用の保険に加入している場合、保険利用による本人負担が発生しない場合が多く、等級も下がらないので経済的なデメリットがない(保険契約の内容によるので保険会社に確認すべきですが)仕組みになっています。このことが弁護士への依頼をしやすくしているものと思われます。

要約すると

①交通事故を弁護士に依頼すると最終的に有利な解決を得られる(場合がある)らしいことが周知されつつある
②せっかく弁護士費用特約に加入しているのだから、多少でもメリットが期待できるのであれば使ってみようという意識がもたれるようになった

という2点から、交通事故の賠償を弁護士にご依頼いただくことが多いようです。

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